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平成29(2017)年度「第2回 小泉郁子賞」選考結果報告

2018年3月13日更新

平成29(2017)年度「第2回 小泉郁子賞」選考結果報告

小泉郁子賞選考委員会委員長
お茶の水女子大学 文教育学部長 新井由紀夫

第2回小泉郁子賞選考委員会は慎重に審議を行った結果、下記の方を小泉郁子賞候補者として本学学長に推薦し、了承を得ました。

  • 「小泉郁子賞」設立趣旨についてはこちらをご覧下さい

小泉郁子賞

佐藤 至子 氏(日本大学文理学部教授)

業績『江戸末期の草双紙?合巻の校訂および研究』

  佐藤氏は、平成6年3月に本学文教育学部を卒業し、東京大学人文科学研究科修士課程に進学し研究を進め、平成12年に東京大学にて博士(文学)を取得した。現在は日本大学文理学部教授として、研究および教育活動等に活躍しており、『山東京伝 滑稽洒落第一の作者』(ミネルヴァ書房)、『江戸の出版統制 弾圧に翻弄された戯作者たち』(吉川弘文館)等多くの著書や論文を執筆している。江戸時代末期の大衆小説研究が専門で、その研究成果は『江戸の絵入小説―合巻の世界―』(ぺりかん社)として刊行されている。本書では草双紙の文体に着目しつつ現存する無数の作品を読みこなし緻密で鋭い分析を行っており、平成13年には財団法人日本古典文学会賞を受賞し、また現在知られる最長の合巻である「白縫譚」の初めての活字翻刻?校訂?解題を成し遂げ、平成18年に国書刊行会から出版された。選考委員会は佐藤氏を人文社会科学の諸分野において顕著な研究業績を挙げた者に対して授与される小泉郁子賞の受賞者として大変ふさわしいと判断した。

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